2017年の2月から「プレミアムフライデー」が始まるのをご存知でしょうか?
プレミアムフライデーとは、夕方を買い物や旅行などの個人消費を喚起するため、政府や経済界が月末の金曜日の午後3時に退庁・退社する取り組みです。
労働基準法に反するような働き方から自殺者が出てしまうような中、このような取り組みは社会人としての働き方の変化の一歩となるかもしれません。
この機会に、これから社会人になる方や、就職活動を行う学生は、「働き方」について考えてみてはいかがでしょうか?
この記事では、筆者の考えや経験も踏まえて、社会人としての働き方についてお伝えします。
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1.そもそもどんな働き方があるのか
「働く」と一言でいってもそこには様々な形があります大きく分けると、会社員・公務員・フリーランス、の3つです。
会社員は会社に、公務員は国や地方公共団体にそれぞれ所属して業務に従事します。フリーランスの場合は所属せずに自ら事業を起こして仕事を行います。
まずはじめに、労働時間と給与の観点からこの3つの業務体系について見ていきましょう。
1ー1.労働時間について
■ 会社員
労働基準法では、1日8時間・1週間に40時間まで、と定められているため多くの企業はこれと同じぐらいになります。残業時間は業務量や企業によって異なりますが、厚生労働省口コミサイトのレポートによると10時間〜40時間ぐらいのようです。
出勤時間は9時〜18時・11時〜20時、などが一般的でしょう。最近は、時間帯を自由に調整できたりする企業も増えていきています。
■ 公務員
公務員といっても、教員から消防士まで様々あるため一概には言えませんが、役所などに勤める場合は8時間が基本です。また、残業や休日出勤もほとんどなく、カレンダー通りの休みを取ることができます。
ただ公務員は、出勤時間の融通などが効きづらいのが現状です。
■ フリーランス
働く時間も時間帯も全て自分で決めることができます。自由ゆえに、自らをマネジメントする力が求められます。
1ー2.給与について
■ 会社員
企業によって千差万別です。また、最終学歴によっても違いがあります。大まかには月額20万円、年間で240万円と考えておいていいでしょう。ボーナスの有無・額も企業によって異なります。
査定や昇給は仕事ぶりによって変わってくるため、よい成績を残せば大きく上がり、結果を残せない場合は据え置きということもあり得ます。
■ 公務員
国または地方公共団体が決めており、職種によってはホームページなどでも公開されています。また、昇給には年功序列制度(年齢が上がるにつれて給与が上がっていく制度)が採用されているため、勤続年数に比例して給与が上がっていきます。
いわゆる「安定している」のが公務員の特徴でしょう。ただ、成績などが給与に反映されないため、仕事のモチベーションの妨げになっているとも考えられています。
◾フリーランス
自分が事業を通じて売り上げた金額がそのまま給与になります。そのため、100万円を売り上げたら100万円がそのまま自分の手元に入ってくるのです。裏を返せば、売り上げることができなければ給与は0円。全ては自分にかかっているのです。
給与についてもっと詳しく知りたい場合は「新入社員の給料は年間200万強!間違えやすい給与の仕組み」の記事をご覧ください。
2.実際に民間企業でプレミアムフライデーを導入できるのか?
民間企業についての情報を踏まえて、実際にプレミアムフライデーが導入できるのか、を考えてみます。
ここで1つ、プレミアムフライデーに関するデータを見てみましょう。
■ プレミアムフライデーの取り組みに賛成ですか?
賛成:52.2% 反対:30.3% どちらでもない:17.5%■ プレミアムフライデーの取り組みは普及すると思いますか?
普及すると思わない:59.9% 普及すると思う:17.1% よく分からない:23.0%※日本経済新聞が独自に行った調査データより
取り組み自体には賛成しつつも、普及するのは難しい、と考えている人が多くいるようです。
ここで筆者の考えをお伝えすると……
本気でプレミアムフライデーを導入しようとしている企業以外では、形だけの制度となってしまう可能性がある、と考えています。
なぜなら、プレミアムフライデーは、「月末の金曜日の午後3時に退社する」という制度であり、それ以外のことは特に決まっていないのです。つまり、本来午後6時退社の企業がどのように減らした3時間を解消させるのか、などについては企業に丸投げをしているのです。
かといって、午後3時に退社させないと企業に罰則がある訳でもありません。
日々の忙しい業務に追われている状況では、「3時に退社できればいい」と軽く考えているぐらいでは、現実的に難しいでしょう。
そのため、プレミアムフライデーを根付かせるためには、「プレミアムフライデーを導入することで、企業にとって、社員にとって、そして日本にとってどんないいことがあるのか?」をしっかりと浸透させ、文化にしていくための努力と仕組みづくりを、企業の上層部が行っていくことが必須となると筆者は考えています。
3.社会人一年目?分からないことだらけだからもがこう
では、これから社会に出るにあたり、プレミアムフライデーはともかく、プライベートな時間の使い方と仕事の仕方について自分事として考えてみましょう。
社会に出た一年目から、自由に時間を使うことができるでしょうか?筆者の経験から、それはとても難しいと感じています。なぜなら、一年目は業務内容だけでなく「働く」ことそのものも分からないことだらけだからです。
例えば、山のようにあるタスクのマネジメントや、社会で求められるコミュニケーションの取り方、問題解決の方法など、初めてのことばかりでスムーズに仕事を進めることがとても難しいのです。
結果、予想したような時間管理ができず、残業をしてしまったり、休みの日に仕事を持ち帰ることになったりします。
ただそれは、決して悪いことだとは思いません。むしろ、うまくいかない、ともがく方が成長につながると思います。トライしているうちに、上に書いたようなこともだんだんとできるようになり、管理するのが楽になってくるはずです。
そういう意味では、最初のうちは「プライベートを楽しむための練習」をするつもりで、仕事に取り組むといいと思います。
逆に、こういったことを社会人の早いうちにやっていないと、後々苦しむことになります。
ちなみに、筆者の一年目は、フリーランスとして3つの仕事を掛け持ちしながら、プライベートの時間は人脈を広げるために異業種交流会に参加したりしていました。今考えると、自分の趣味を楽しんだりする時間はあまりなかったと思います。
それでも、いろいろなことに取り組んだことで、自分を管理することの難しさや面白さも身を持って理解できたと思っています。
4.仕事とプライベートは両輪
最後にお伝えしたいことは、仕事とプライベートは両輪である、ということです。
両輪というのは、どちらか一方が欠けるとともう一方もうまくいかなくなってしまう、という意味です。つまり、プライベートの充実が仕事の充実に繋がり、反対もまた然りということです。
仕事が充実し、スムーズに業務にあたることができていれば、それに追われることなくプライベートな時間も確保することができます。給与も上がっていくため、自分のために使えるお金も増えます。
プライベートが充実すれば、心もカラダもフレッシュな状態を保つことができ、それが仕事のパフォーマンスアップにつながります。
時には、仕事に徹底的に取り組むからプライベートはどうでもいい、という時期があってもいいかもしれませんが、それが一生続けることは難しいはずです。
長い目で見て良い循環を作れるような、キャリアビジョンを描けるといいですね。
5.まとめ
働くということについて、少しイメージが湧いてきましたか?
なんとなく働いていると、なんとなく時間が過ぎていってしまいますが、「こうなりたい」というイメージを持って働いていれば、そこにどんどん近づいていきます。
この記事をきっかけに、あなたが自分の原き方について考えるきっかけになったら幸いです。
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