就活生が履歴書で必ず求められるもの、それが「自己PR」です。
当たり前のように自己PRを書く欄がありますが、
「何を書けばいいのか」
「何をPRしたらいいのか」
「どうしたら採用担当に響くのか」
実際のところわからない方が多いのではないでしょうか。
短い面接時間や、履歴書・エントリーシート(以下、ES)の文字だけで魅力的な人材かどうか判断してもらうためにも、自己PRは企業側にとって重要な材料となります。
就活生が企業に見てもらうために提出した自己PRも正しく伝えられなければ、書類選考の時点で不採用とされてしまうこともあります。それだけあなたのことをアピールする上で自己PRは重要なのです。
この記事では、本当の自分を採用担当に見てもらうために、今日からできる書類選考の突破率を上げる自己PRの書き方についてお伝えします。
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1.「自己分析」から「自己PR」へ
まず、自己PRを考える前に自分自身のことを正しく理解していないと、企業に伝える自分の像も薄っぺらく感じてしまいます。
まずは、自分がどんな人間でどんなことができるのか、自己分析をしましょう!
1−1.自分自身はどんな人間か。まずは自分を知る事から!
自分の長所は何か、しっかり自覚しているかが自己PRを書く上で重要になっていきます。
・自分の性格は?
・自分が大切にしている価値観は?
・自分がどんな人間か
まずは書き出してみましょう!
また掻き出そうとしてもあまり浮かんでこなかったら、家族や友人など周りにいる人にも聞いてみましょう!
自分自身のことを他人に分析してもらうことを、他己分析といいます。
その周りにいる人からの言葉で自己分析がスムーズにいくこともあります。
長所と短所を導き出すためには”真の自分を伝える!自己PRで長所と短所を考える時におさえたい3項”を併せてご覧ください。
1−2.今までの経験や印象深いエピソードを書き出す
次は、自分がどんなことをしてきたのか、印象があるエピソードを書き出してみましょう。
自分自身が努力してきたこと、力を入れてきたことなどを、小学校・中学校・高校と時期ごとに分けて考えると書き出しやすいでしょう。
また、印象深い出来事だけでなく、苦い思い出や嫌な思い出もしっかり受け入れましょう。その嫌な思い出や自分自身の弱いところも全部受け入れ、自分がどんな人間でどういうことを考えているかをしっかり理解することが、良い自己PRの近道となります。
1−3.自分自身の経験から共通するものや能力・自分の長所を見つける
上記の部分で書き出していた自己分析から、自分はどういう人間か、ということに向き合ってきたと思います。では、今まで書き出してきた経験や人間像の中で共通しているものを探しましょう。
そこから自分の能力や長所を見つけることができます。
・生徒会長を務めてきた→人を引っ張ることが得意だ
・何事にも一番が良くて努力してきた→負けず嫌いで努力家だ
・本を読むのが好き→探究心・知的好奇心がある
一例ですが、このように結びつけることができます。
1−4.もう一度確認!これは本当の長所か?
さて、探し見つけた自分の能力や強みが、自己PRとして使えるのかを最後に確認しよう。
間違えてはいけないのが、「どういう自己PRをしたら採用してもらえるか」を着眼点として判断してはいけないということです。
本当の長所というものは、日常から自然と発揮されているものです。
部活動で今まで振り返ってきた中で、その長所は何度も現れてきたか、再確認することが大切です。
2.自己PRの構成
ここからは自己PRを5つの構成に分けてお伝えします。
2−1.例文
私は、根気強い行動力のある人間です。
私は居酒屋でのアルバイトを始めた当初、上手くお客様と会話ができず苦戦していました。しかし、お客様とのコミュニケーションをとるために、メニュー表を覚えてオススメを紹介していく取り組みました。その成果もあり、お客様との会話も増えました。そして店長から、売上を良くするためにどうすれば良いか考えてくれ、と言われました。
そこで私は、料理と飲み物に合う組み合わせを考えて売上を向上できないかと考え、お酒について調べて、そのお酒に合う料理の組み合わせたメニュー表を置きました。
このように、メニュー表を置き、料理と飲み物と双方に注目が集まるように工夫することで、売上が向上しました。そのメニュー表をきっかけとなり、お客様との会話もさらに増えました。
アルバイトではありましたが、地道な工夫を積み重ねることが結果につながることを実感できました。
持ち前の根気強さで御社の業務に貢献したいと思います。
2−2.【本文】結論
私は根気強い行動力があります。
まずは強みを断言します。履歴書やESを読んでもらう上で一番大切なのは、「なにを伝えたいか」が簡潔にまとめられていて読みやすいということ。
自分がどのような強みがあるかを、一文で言い切りましょう。はじめに結論を言い切ることで、読み手が内容が入りやすく伝わるといわれています。
2−3.【本文】理由
私は居酒屋でのアルバイトを始めた当初、上手くお客様と会話ができず苦戦していました。しかし、お客様とのコミュニケーションをとるために、メニュー表を覚えてオススメを紹介していく取り組みました。その成果もあり、お客様との会話も増えました。そして店長から、売上を良くするためにどうすれば良いか考えてくれ、と言われました。
どうしてその強みがあるのか、理由を述べます。その具体例はこの後の事例で伝えるので、簡潔的に述べましょう。
2−4.【本文】事例
そこで私は、料理と飲み物に合う組み合わせを考えて売上を向上できないかと考え、お酒について調べて、そのお酒に合う料理の組み合わせたメニュー表を置きました。
このように、メニュー表を置き、料理と飲み物と双方に注目が集まるように工夫することで、売上が向上しました。そのメニュー表をきっかけとなり、お客様との会話も増えました。
先ほどの強みの理由となったエピソードを簡潔に伝えます。その時の課題となった出来事に対して、自分がどう行動・工夫をして取り組んだのか、ということを採用担当に文章だけで理解してもらえるように書きましょう。
2−5.【本文】まとめ、もう一度結論
アルバイトではありましたが、地道な工夫を積み重ねることが結果につながることを実感できました。持ち前の根気強さで御社の業務に貢献したいと思います。
最後に、もう一度結論を述べます。
具体的なエピソードを述べた後に結論をもう一度いうことで内容がより鮮明に入ってくると言われています。また、この会社でどう貢献していくのかという、採用担当が「採用したい!」と思わせるような文章を入れることでより説得力のある自己PRとなります。
3.自己PRを書く上での注意点
今までは自己PRの書き方を紹介してきました。
しかし、他に気をつけるべき点が幾つかあります。
3−1.まとめるためには具体性と簡潔が大切!
例文を踏まえて、解説していきましたが、この中で大切にしたいのが、簡潔的と具体性です。全く具体性のない事例では本当にこの学生が経験したことなのか、相手に伝わりません。
また、履歴書・ESのような小さな記入欄に、どう簡潔にまとめるかも重要になります。
簡潔的に、具体性を出すためにも自己分析をしっかりすることが大切になってきます。
3−2.400〜600文字が基本!見やすい文章で好印象を
実際に自己PRを書くのは履歴書・ESになります。
企業によっては、自己PRを履歴書・ESとは別で提出を要求するところもあるでしょう。
そのような場合は、文字指定があればその文字指定分を書きましょう。
指定がない場合や履歴書・ESの場合は、基本は400〜600文字程度にまとめましょう。自己PRは、長すぎても短すぎても上手に伝わりません。
そして、記入欄の小さい履歴書・ESの場合は、300文字でまとめると年齢の高い役職の方にも見やすいものになるので、読みやすさを重視して書くと良いでしょう。
・1分で自己PRを話せる量
・1つのPRと2つのエピソード
となっています。
ちなみに先に挙げた自己PRの例は400字となっています。
また、句読点つけて読みやすくしたり、一文の長さを長すぎないようにすることも大切になります。
見やすい自己PRになるよう、文字の大きさも読みやすい程度にするとなお良いでしょう。
4.まとめ
自分自身の経験にない強みを書いても、採用側には全く響きません。むしろ内定をもらえたとしても、自分に合わないと言って続かない、1.2年で辞めるなんてことになり兼ねません。
実際に入社から半年までに会社を辞めたという新卒社員だった方々と話をすると、
「自分のやりたいことと違ったという違和感と仕事の大変さに耐えれずに辞めた」
「自分の強みを活かせず、仕事が楽しくなくなった」
「3年は続けろと上司に言われたが、働きたかった業界でも現実との違いにやる気を失い、そのまま3ヶ月で退職」
という声を聞きます。
就職する企業分析も足りなかったということもありますが、自己分析や自己PRをしっかりしておけば防ぐことのできたものばかりです。
内定をもらうために自己PRを提出するのではなく、自分の強みを存分に活かせるように自己PRをするのです。後悔しない就活にするためにも、自己PRでしっかり自分に向き合っていきましょう!