経団連が就活指針を廃止したかと思いきや、政府が就職活動ルールを作るなど、就活のスタート時期を巡って日本が動きを見せていた昨年。
この手のニュースを見るたびに私の中に「なんで?」というモヤモヤ感が湧いてくる。
この記事では、昨今の就職活動の動きに伴う筆者の気持ちについてお伝えします。
1.なんで自分の未来を決めるスタートを一緒にするの?
中学を卒業と同時に日本では義務教育課程を修了し、高校へ進学しなくても就職することができ、仕事に応じた対価をもらうことができます。
さらに、高校や大学を中退する選択を控え、正社員登用、ないしは内定を出し企業で働くことができます。
特にこの場合は、時期などは特に関係なく、8月であろうが12月であろうが企業で社員として働き出すことができるのです。
それなのになぜ、大学や専門学校など、教育課程を継続した者には、就職活動の開始時期を設けるのか、とても理解できないのです。
採用される側からすれば、これから何十年と戦う社会の中で所属して行く会社には、一番に選ばれたいというのが本音です。
横一線にスタートされるのではなく、自分が行きたい会社を自分がいち早く見つけたならば、ライバルに取られてしまう前に、早く内定を出して欲しいのです。
2.採用側の努力にも新しい形が必要なのかも
優秀な学生は、その力を少しでも早く発揮できる環境を用意することが日本の経済を良くして行くために私たち大人が取り組まなければならない課題なのではないでしょうか。
確かに企業側からすれば、横一線で就職活動をスタートすることで、優秀な人材を採用できる確率が高くなります。
しかし、これは逆に採用する企業努力、戦略の進化には繋がらないと思います。
もはや、これから日本が国際社会の中で生き抜くためには、優秀な人材が入社できる環境作りだけでなく、その人材を発掘することも企業の力として必要なのではないかと感じているのです。
採用する方法もレベルアップしてくれば、会社と働き手との不一致による退職者も減りますし、職場が働きやすい環境になれば、社員はパフォーマンスを発揮しやすくなり、会社の業績も上がるでしょう。
過去に、ある企業にインタビューをした時に、私を迎え入れてくれた担当者は、広報と採用を掛け持ちする方でした。
採用に関する悩みをお聞きした時に、採用の他にも仕事をしているので、どうしても学生の想いを聞きだせず苦戦しているとのことでした。
採用にも専業でプロフェッショナルな人材を置き、新たな方法で採用して行く体制を生み出していくべきだということを改めて感じさせられました。
飲み屋採用など、目新しい採用方法が出てきていますが、こういうのをどんどん派生させてチャレンジして行くのがいいと思います。
3.やらない学生は勉強もしてないよ
結局今の制度って真面目な人がバカを見る制度だと思うのです。
制度があるからそれを守って一斉スタートまで待っていながら、いざスタートを迎えたらこっそりインターンやバイトに通っていた学生が内定を勝ち取っている。それも解禁初日に。
政府は学生の本業は学業であり、この学業に支障が出る時期に就職活動をスタートさせるのはよくない、ということで2013年に就活解禁時期を後ろ倒しにしました。
当時、学生で就活を迎えていた私にはこの時期変更が疑問でしかありませんでした。
「いやいや、就活に本気な学生は勉強もちゃんとしながら就活してるし、やってない人は本業ももとからやってないから…」
さらに付け加えると、「過酷な環境の中で、自分で時間のやりくりをして、負荷をかけて自分の将来を掴み取るために努力するのが就職活動であり、進路決定の壁ではないの?」と思っていました。
中学・高校・大学と受験やテストなどで磨いてきた能力は今の就活体制では全く機能しないのではないかと…
4.常に人生について本気出して考えれば時期云々じゃない
就職活動って極論を言えば、小学校くらいから始まっているように思います。
成長過程でどのような環境で働きたいのかを吟味し続けて、歳を重ねてもなおやりたいことを信じて進み、それを仕事にするためにどこに所属するのかを決めるのが、就職活動ではないかと…
常に自分の人生について考えていれば、どの時期に就活が解禁になろうと、前々から準備はできているし、それによって早く内定を勝ち取ることもできるのだから、今すぐにでも始めた方がいいと思います。
この記事を読んだ方が「こんなはずじゃなかった」という就活にならないことを祈り、この記事を収めたいと思います。
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